映画『笑いのカイブツ』を観た感想 岡山天音演じる笑いに全てを賭ける男の話!業界の描写がリアル

2024年1月5日に公開された映画『笑いのカイブツ』を観ました。

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映画を観た直後の感想としては、何を見せられたんだ?全然共感できない。

感情移入も出来ない。理解できない映画でした。

映画館のデジタルサイネージ



映画『笑いのカイブツ』の基本情報

原作:ツチヤタカユキ(文春文庫)

監督・脚本:滝本憲吾

脚本足立紳 山口智

脚本:エグゼブティブプロデューサー:成宏基

プロデューサー:前野美野里

音楽:村山☆潤

撮影:鎌苅洋一

照明:神野宏賢、秋山恵二郎

美術:安藤秀敏、菊地実幸

装飾:岩井建志

録音:齊藤泰陽

衣裳:馬場恭子

ヘアメイク:椿山理恵

編集:村上雅樹

助監督:齊藤勇起

制作担当:後藤一郎

宣伝写真:三宅英文

宣伝協力:SUNDAE

助成文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)

企画・製作・プロデュース:アニモプロデュース

企画協力文藝春秋

上映時間:116分

制作年:2023年

製作:「笑いのカイブツ」製作委員会

配給ショウゲート、アニモプロデュース

 

おもな出演者

ツチヤ岡山天音

西寺(ベーコンズ)…仲野太賀

ピンク菅田将暉

ミカコ松本穂香

おかん片岡礼子

氏家…前原滉

水木(ベーコンズ)…板橋駿谷

山本前田旺志郎

 

ストーリーは?

15歳から6年。

大阪で、テレビの大喜利番組の投稿に全てを賭けて生きているツチヤ(岡山天音)。

学校の卒業式にも成人式にも出席せず、小言を言ってくるおかん(片山礼子)に悪態をつく毎日。

バイトをしても、社会のルールに馴染めず長続きしない。

そんななか、努力の甲斐あって大喜利番組で結果を出し、その輝かしい称号を手にお笑いの劇場に売り込みに行き、構成作家見習いとなる。

が、作家の学校を出て構成作家となった(前田旺志郎)たちは、上司に気に入られ学校も出ずにいきなり作家になったツチヤに、最初から反感を持つ。

お笑いだけに集中し、常識を持ち合わせないツチヤの態度は、周囲に理解されずやがて劇場を追い出されてしまう。

次にツチヤが打ち込んだのは、お笑いコンビ「ベーコンズ」のラジオ番組への投稿。

「ベーコンズ」の西寺(仲野太賀)に気に入られたツチヤは、「一緒にやりたい。」とラジオ越しに誘いを受ける。

西寺の言葉を本気にしたツチヤは、本当に上京。

夢かなったはずが、またまたツチヤの「人間関係不得意」な部分が問題にーーー。

 

…というお話です。

 

 

懐かしい大喜利番組

映画に出てくるテレビの大喜利番組は、番組名と出演者の並びで何の番組がすぐにわかりました。

NHKの「ケータイ大喜利」。

私自身、楽しんで番組を見ていた視聴者の一人だったので、懐かしいなと思いながら見ました。

が、大笑いしながら見ていた番組の投稿者が、こんな苦しい思いをしていた投稿者がいたなんて!ショックを受けました。

大笑いして見てた番組だったんですが。

その大喜利番組には、採用されたネタの評価に応じて昇格する制度があって、それに生きがいを感じて投稿しているツチヤの姿が怖かったです。

 

この人は生きてるのかな?

お笑いに打ち込むあまり、周りの人たちへの配慮が全然できないツチヤ。

飲めない酒を飲んで、路上でもどこでも寝転がる。吐く。

そんな場面が頻繁に出てきて、見てるこちらにも苦しさが伝わってきて、見てて辛かったです。

原作者のお名前が、登場人物と同じ名前なので、ご本人をモデルにしたお話なんでしょうけど、この人は今もちゃんと生きてる人?と心配になりました。

ツチヤ役を演じる岡山天音さんが、どうしようもない男を演じるがうますぎて、見てて腹が立ちました。

 

寄り添ってくれる人たち

延々と続く岡山天音さん演じるツチヤの苦しむ姿。

もう何を見せられているんだろう…。と思いましたが、そんななかでもツチヤを理解して寄り添ってくれる人たちがいました。

松本穂香さん演じるファストフード店の店員・ミカコ。

菅田将暉さん演じる、謎の男・ピンク。

ツチヤを信じてフォローしてくれる、仲野太賀演じる西寺。

ツチヤが嫌な態度を取っても、逃げずに寄り添ってくれていました。

苦しい場面が続くなか、癒される存在でした。

 

お笑いの世界の雰囲気がわかる

主人公のツチヤは苦しんでいましたが…!

お笑いの劇場やラジオ番組、テレビ番組作りの裏側などがリアルに描かれていて、こんな世界なんだ!と驚きつつ、楽しめました。

何気ない会話に、業界の雰囲気が出てて面白かったです。

ハガキ職人なら、一人で面白いことを考えるだけでよかったけど、プロになるとチームだから、ちゃんと人間関係もうまくやりつつ仕事をしなければいけない。

それに馴染めないツチヤさん。

もっと楽しめばいいのに!

もったいないことをしてるな~と思いました。

 

リアルな描写

映画『笑いのカイブツ』。

若者の葛藤とか、お笑い業界のこと、恋愛っぽいもの。

年上の人から見た、年下の人への伝わらないもどかしさなど…。

登場人物一人一人の感情が伝わってくる映画。

岡山天音に狂気な男を演じさせたら、右に出る人はいませんね!

本当にこういう人なのかと思ってしまう。

 

ぜひ、映画館でご覧になってください!

 

以上、映画『笑いのカイブツ』を観た感想でした。